高性能住宅の魅力とは?鹿児島市での高性能住宅普及促進と制度紹介
2023.08.09住宅の性能は我々の生活の満足度に直接影響を与えます。特に、エネルギー効率や環境負荷、住み心地、建物の耐久性など、高性能住宅が持つ多くの特性は、今日の持続可能な生活スタイルにおいて非常に重要です。
今回の記事では、高性能住宅の魅力について詳しく説明し、鹿児島市における高性能住宅の普及促進とそれを支える制度についても紹介します。あなたの理想の住まいを実現するための新たな視点を提供します。
高性能住宅とはどんな家?特徴を解説
高性能住宅とは、その名の通り、特に性能に優れた住宅のことを指します。では、具体的にどのような特徴があるのでしょうか。
高性能住宅とは?
高性能住宅とは、断熱性・気密性・耐震性に優れ、省エネルギーに配慮した住宅のことを指します。これらの特性により、快適な室温を保ちつつ、エネルギー消費を抑えることが可能となります。
断熱性
高性能住宅は、壁や天井、床、窓などの断熱性能が高いです。外部の気温変化から室内を保護し、冷暖房効果を高めます。夏の暑さや冬の寒さを適切にコントロールすることで、住む人の快適性を向上させます。
気密性
外部の空気が室内に侵入するのを防ぐ高い気密性を持っています。冷暖房の効果を逃がさず、エネルギー効率を向上させます。
換気性能
高性能住宅は、室内の空気を新鮮なものに保つための換気設備が備わっています。室内の湿度やCO2濃度を適切に管理し、健康と快適性を保つことができます。
鹿児島市の住宅事情と高性能住宅の必要性
鹿児島市の住宅事情には、一部の住宅が「無断熱」状態という問題があります。断熱材が設置されていないため、冷暖房効率が悪く、エネルギー消費が増大するという問題を引き起こします。
無断熱の状況を改善するためにも、高性能住宅の普及が求められています。
鹿児島県「無断熱」の実態
鹿児島県では、新築住宅の約6割が「無断熱」または「断熱不足」であるという調査結果が出ています。鹿児島県が全国的に見ても暖かい地域であるため、冬季の寒さ対策として断熱性能を重視する傾向が低いことが一因と考えられます。
しかし、夏季の冷房費削減や快適な生活環境を維持するためにも、断熱性能の向上は重要です。
高性能住宅の必要性
高気密・高断熱・高耐震の3つの性能を兼ね備えた住宅にすることで、快適な室温を保つことができ、健康的な生活を送ることが可能です。
特に高気密・高断熱の家は、室内の空気が逃げにくい「高気密」と、家の外の寒さや暑さの影響を受けにくい「高断熱」の両方の機能をあわせ持った住宅が鹿児島県に必要と言えるでしょう。高断熱にする仕組みには「外断熱」と「内断熱」の2種類があります。
高気密・高断熱の家は、室内を快適な環境に保つことができ、光熱費削減や省エネ効果も期待できるなどのメリットがあります。また、ヒートショックのリスクを減らすことができ、遮音性が高く、結露が発生しにくく、効果的に換気ができるといった点も魅力です。
高性能住宅普及の取り組みー鹿児島市の補助金制度
鹿児島市では、高性能住宅の普及を促進するための補助金制度が設けられています。補助金制度を利用することで、高性能住宅の新築や改修にかかる費用を補助することが可能です。
また、これらの補助制度は、鹿児島市が行っている「安全安心住宅ストック支援事業」のリフォーム補助と併用可能な場合もあります。
鹿児島市で適用される補助制度
政府は高性能住宅の普及を支援するための補助制度を設けています。その中から鹿児島市でも利用できる補助制度についてご紹介します。
例えば「こどもエコすまい支援事業」があります。子育て世帯や若者夫婦世帯が高い省エネ性能(ZEHレベル)を有する新築住宅を取得したり、既存の住宅を省エネ改修する際に支援が行われます。
また、「地域型住宅グリーン化事業」も利用すべき制度です。省エネルギー性能や耐久性能に優れた木造住宅の建設に対して補助金が交付されます。地域の特性を活かした持続可能な住宅の普及が推進されています。
さらに、「LCCM住宅整備推進事業」という制度では、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、住宅の脱炭素化を推進するための支援が行われています。先導的な脱炭素化住宅であるLCCM住宅の整備を支援するもので、鹿児島市の持続可能な未来に向けた取り組みの一環と言えるでしょう。
新築の住宅やリフォームを考える際には、高性能住宅について詳しく調べることをおすすめします。
高性能住宅は、快適性、省エネルギー、地球温暖化対策、経済性といった多方面でのメリットを提供してくれます。鹿児島市にお住まいの方々にとって、高性能住宅は非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。また、市が提供する補助金制度を活用することで、高性能住宅への移行をより手軽に、より実現可能なものとすることができます。