鹿児島の注文住宅は台風に強い家がおすすめ!
2024.06.30鹿児島は台風の上陸頻度が多く、住宅つくりにも台風の影響を考えなければなりません。被害を最小限に抑え、台風に強い家を建てることが不可欠です。台風に強い注文住宅とはどのようなものでしょう?
台風による被害を最小限に抑えるためには、まず風害や水害のリスクが低い高台や風が弱い地域を選ぶことが重要です。また、平屋やモノコック構造などの台風に強い設計を取り入れ、耐風性の高い建材や強化ガラスを使うことで、建物の耐久性を高めます。さらに、雨水を迅速に排出する排水システムを整えることで、浸水リスクを減少させます。これらの対策を総合的に考慮することで、台風に強い安全な住宅を実現できます。
鹿児島の注文住宅に台風対策が必要な理由
鹿児島は、日本の南西部に位置し、台風の通過頻度が比較的高い地域です。そのため、鹿児島での注文住宅建築においては、台風対策が非常に重要です。台風が頻繁に接近する地域であるため、建物の耐風性や耐久性を高めることが必要です。
◇鹿児島は台風上陸回数が日本一
台風が最も上陸する都道府県第1位は「鹿児島県」で、これまで42回の上陸を記録しており、日本一上陸回数が多い都道府県です。鹿児島県は九州の南部に位置し、太平洋や東シナ海に面しているため、台風の進路によく影響を受けます。そのため、年間を通じて台風の上陸が見られます。
ちなみに、第2位は「高知県」で26回、第3位は「和歌山県」で24回でした。なんとこの3県で全上陸数の半分近くを占めています。近年、地球温暖化の影響で、台風の勢力が強くなったり、大型化したりする傾向が見られます。今後も、鹿児島県は台風による被害を受けやすい地域として、警戒を怠ることができません。
◇台風で起こり得る住宅被害
台風による住宅被害は主に以下のようなものがあります。
風害
台風の強風により、屋根瓦が飛ばされたり、窓ガラスが割れたりすることがあります。風の強さと速さが住宅やビルなどの建造物に及ぼす影響は以下の通りです。
・平均風速10~15m/s(瞬間風速~20m/s):雨どいの揺れを感じる
・平均風速15~20m/s(瞬間風速~30m/s):雨戸・シャッターの揺れ、屋根瓦やかやぶ
・平均風速20~30m/s(瞬間風速~40m/s):屋根瓦やかやぶき屋根が飛散する恐れ、ビニールハウスが破れる恐れ、固定されていない小屋などの転倒
・平均風速30m/s以上(瞬間風速60m/s以上):家屋の倒壊や鉄筋建造物の変形が危ぶまれる
水害
大雨による浸水や洪水、土砂災害なども発生します。特に、河川の氾濫による家屋の床下・床上浸水や、土砂崩れによる被害が含まれます。
鹿児島で台風に強い家にするためのポイント
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鹿児島は台風の影響を受けやすい地域であり、そのため、台風に強い家を建てることが特に重要です。鹿児島で台風に対する備えを万全にした家を建てるためには、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。
鹿児島で台風に強い家を建てるためには、気象条件や地形、建物の設計、使用する建材、排水対策、そして避難計画といった多くの要素を総合的に考慮することが必要です。これらのポイントをしっかりと押さえることで、自然災害に対する備えを強化し、安全で安心な暮らしを実現することができます。
◇立地
台風に強い家を建てる上で、適切な立地条件は非常に重要です。風が弱い地域を選ぶことが最も重要です。風が弱い地域では、台風による被害が少なくなります。特に高台は、豪雨による災害が少ない場所であり、浸水のリスクも低いです。大都市や暴風対策が施されている地域も、風の影響が比較的少ない傾向があります。また、斜面や河川が近くにない平地や、周囲よりも標高の高い土地も災害を未然に防ぐ立地条件として重要です。これらの条件を考慮して、安全な立地を選ぶことが台風に強い家を建てる上で重要です。
◇構造
台風に強い家を建てるために考慮すべきポイントには、構造の面でも重要な要素があります。
平屋構造
平屋は、二階建ての家に比べて風の影響を受けにくいとされています。一階のみの構造であり、建物の重心が低いため、風の影響を受けにくく、安定性が高まります。また、屋根の張り出しやバルコニーの設置など、風の抵抗を減らす工夫も有効です。
モノコック構造
モノコック構造は、建物全体を一つのモノリス(塊)のように作り上げる構造です。柱や梁を用いずに、壁や床などの構造材料自体が耐力を持つように設計されます。このため、耐久性が高く、地震や台風などの自然災害に強いとされています。
◇外壁、屋根、窓
台風に強い家を建てるためのポイントには、外壁、屋根、窓などの構造や材料の選択も重要となります。以下に、それぞれのポイントについて詳しく説明します。
台風に強い屋根材
耐風性と防水性が高い屋根材を選ぶことが重要です。「防災瓦」、「金属板」、「スレート屋根」などが台風に強いとされています。屋根材が屋根にしっかり固定されていることも重要であり、施工の品質が高く、しっかりと固定されていることが必要です。
外壁の防水性が高い
外壁塗装によって防水性を高めることが一般的ですが、定期的な点検とメンテナンスが必要です。外壁は雨漏りだけでなく、飛来物による傷や凹み、強風によるはがれや落下などの影響を受けやすいため、耐風性が高い外壁材料を選ぶことも重要です。
シャッター(雨戸)の設置
窓にシャッター(雨戸)を設置することで、飛来物による窓ガラス破損を防ぐことができます。また、窓ガラス本体を「防犯ガラス」にすることも有効です。これにより、窓ガラスの耐風性が向上し、安全性が高まります。
以上のポイントを考慮して、台風に強い家を建てることが重要です。
鹿児島の注文住宅は耐風等級にも注目
鹿児島は台風が頻繁に襲来する地域です。そのため、この地で注文住宅を建てる際には、台風に対する耐風性能が非常に重要な要素となります。まず、鹿児島の特有の気候や風の強さを十分に理解することが不可欠です。地域の気候条件を考慮し、台風がもたらす強風や暴風雨に耐えられるような建物設計が求められます。
なかでも耐風等級にも注目しましょう。耐風等級とは、建物がどの程度の風速に耐えられるかを示す基準です。注文住宅を計画する際には、この耐風等級を確認し、設計や建材の選択に反映させることで、より安心な住まいを実現することができます。特に、台風が多発する鹿児島では、耐風等級の高い家を選ぶことで、家族の安全を守ることができます。
◇耐風等級とは
耐風等級は、建物が風に対してどの程度耐性があるかを示す指標です。特に日本では、台風などの風害が頻繁に発生するため、建物の耐風性は重要視されています。耐風等級は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって規定されており、主に「耐風等級1」と「耐風等級2」の2つが定められています。
耐風等級1は、建物が極めて稀な暴風(500年に1度)に耐え、さらには50年に1度の暴風でも倒壊しない強度を持つことを基準としています。国土交通省によって定められた基準風速に基づいて、各地域ごとに耐風性の基準が設定されています。耐風等級1を満たす建物は、非常に高い耐風性を持ち、極めて安全な住環境を提供します。
一方、耐風等級2は、耐風等級1よりもさらに高い耐久性を持っています。耐風等級1の基準を1.2倍以上満たすことが求められます。耐風等級2の建物は、暴風時により揺れにくく、内装の仕上げ材の損傷を抑える効果があります。そのため、耐風等級2の建物は、耐風等級1に比べてより高い安全性と耐久性を持ち、住宅の品質向上に貢献します。
耐風等級の向上は、建物の安全性だけでなく、内装の保護やメンテナンスの削減にも重要です。特に、揺れにくい建物は内装の仕上げ材の損傷を軽減し、住宅の長期的な維持管理において利点があります。したがって、耐風等級を考慮した建物の設計や建築が、安全かつ快適な居住空間の確保に役立ちます。
◇耐風と耐震はセットで考える
建物の安全性を確保するためには、耐風性と耐震性の両方を考慮することが非常に重要です。これらはそれぞれ、異なる自然災害に対する建物の耐性を示していますが、どちらも建物の構造に大きな影響を与えます。
耐風性とは、台風や強風による風圧に対する建物の強さを指します。風によるダメージを防ぐためには、建物の外部、特に屋根や壁の構造、そしてそれらを固定する部分の強度が重要です。たとえば、強い風に耐えるために、屋根材の選定やその固定方法、外壁の補強が求められます。
一方、耐震性とは、地震による揺れや振動に対する建物の強さを示します。地震の衝撃を受け止めるためには、建物の基礎部分、柱や梁の構造設計、そして耐震補強が重要です。地震時には、建物全体が揺れるため、構造的に強固な基礎と柔軟な柱や梁の設計が必要です。
耐風性と耐震性の両方を考慮することで、より安全で耐久性の高い住宅を設計・建設することが可能になります。たとえば、柱や梁の強化を行うことで、風による圧力にも地震による揺れにも耐えられるようにすることができます。また、地盤調査を行い、適切な基礎設計をすることで、地震の揺れに対する安定性を確保しつつ、風の荷重にも耐えられる強固な基礎を構築することが重要です。
これらの対策をセットで考えることで、どんな自然災害にも対応できる、安心して住むことができる住宅を実現することができます。建物の設計や建築時には、耐風性と耐震性の両方をバランスよく取り入れることが、長期的な安全性と耐久性を確保する鍵となります。
鹿児島は、日本で最も多く台風が上陸する地域です。そのため、注文住宅を建てる際には、台風対策が非常に重要となります。台風による住宅の被害は主に風害と水害によるものであり、これらの影響を最小限に抑えるためには、適切な立地条件の選定と、建物の構造や材料の選び方が不可欠です。
まず、立地条件について考えると、風の影響をできるだけ少なくするために、高台や風が弱い地域を選ぶことが重要です。たとえば、海岸から離れた場所や、周囲に風を遮るものがある地域が適しています。こうした地域では、台風時に強風の直撃を避けることができます。
建物の構造に関しては、台風に強い設計が求められます。たとえば、平屋構造やモノコック構造(構造全体が一体となって荷重を支える設計)は、風に対する耐性が高いとされています。これにより、強風による損傷を減らし、建物全体の安全性を高めることができます。
さらに、耐風等級にも注意が必要です。耐風等級は、建物がどれだけの風速に耐えられるかを示す基準です。鹿児島のように台風の影響を受けやすい地域では、耐風等級1や耐風等級2といった高い基準に基づいて設計することが推奨されます。また、耐風性と耐震性はセットで考慮することが重要です。これにより、強風や地震のどちらにも対応できる、安全で耐久性のある住宅を実現できます。
地域の気候条件や風の強さに合わせた耐風性能を備えた注文住宅を建てることは、住民の安全と快適な生活を守るために欠かせません。鹿児島での住宅建築では、これらの要素をしっかりと考慮することが、台風から家を守り、安心して暮らせる家を作るための鍵となります。